こんにちは、おっさんトラベラーのマーカー(@IDmarker)です。
2019年11月に訪問した宮古島エリアの旅行についてご紹介いたします。
ボリュームがあるため、複数回にわたってご案内している4回目です。
今までの宮古島旅行のブログは下記のとおりです。
1回目テーマ:風景 宮古島旅行(2019年11月)①あまりの恐怖にトラウマになった伊良部大橋
2回目テーマ:ホテル 宮古島旅行(2019年11月)②【宿泊体験記】イラフSUIラグジュアリーコレクションホテル沖縄宮古
3回目テーマ:食べ物 宮古島旅行(2019年11月)③宮古島で島唄を聞き宮古名物を食す
過去3回までのテーマを振り返ると、1回目は風景、2回目はホテル、3回目は食と進んでまいりました。
4回目の今回は、移動手段を自転車(ロードバイク)で回りましたので、自転車旅行の魅力という視点で振り返ってみたいと思います。
ロードバイクとは、昔はロードレーサーと言っていました。舗装道路をスピードを出して走行できる自転車のことをいいます。スピードを競うレース用として開発されていますので、軽くてスピードは出ますが風には弱いです。
向かい風は進まず、横風が強いときはハンドルを取られて、アスファルトに体が叩きつかれることがあります。…これは体力がなく、技術がつたない私の場合です。一般のロードバイクに乗っている方はそんなことはありません。
また、泥除け(マットガード)がついていませんので雨が降ったら悲惨です。泥水を後ろからかぶることとなります。砂だらけ泥だらけ汗まみれになります。
このように観光旅行として自転車(ロードバイク)を利用することはあまりおすすめできません。以前も書き込みさせていただきましたが、一般的には宮古島を回るのはレンタカーが一番だと思います。
しかし、サイクリングが好きな方や運動を兼ねて回ってみたいと思われる方は、選択肢として入れていただいてもいいと思います。私もメタボ対策で運動を兼ねて走ってみました。よかったら参考になさってください。
初日 伊良部島・下地島一周(時計回り)
初日 走行データ
走行距離:54.02キロメートル
経過時間:3時間01分
獲得標高:388メートル
※獲得標高…一般的にスタートからゴールまでの上った高さの総計のことをいいます。

自宅~羽田空港~宮古空港
自宅でロードバイクを飛行機輪行用の輪行袋にパッキングしてから、タクシーで羽田空港に向かいました。
通常は京急で空港に向かうのですが、私の持っている飛行機輪行用の袋が尋常ではなく大きいため、混雑の際は他の方に迷惑をかけてしまいます。
そのため、今回は混雑時間帯の出発となってしまったためタクシーを利用しました。最近増えてきているワゴンタイプのJAPAN TAXIだと、後方のトランクにピッタリ収まりました。
※輪行(りんこう)…公共交通機関(鉄道・船・飛行機など)を使用して、自転車を運ぶことの行為をいいます。輪行袋は分解した自転車を入れる専用袋のことです。
自転車を分解するというと難しいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ロードバイクは2つの車輪を外せば(レバーを引くだけ)、ほぼ分解が完了して若干の調整後袋に収納できます。

航空会社は日本トランスオーシャン航空を利用しました。羽田空港ではチェックインの際にJALのカウンターで受託手荷物として預けました。
※サイズ・重量がオーバーすると預けられなかったり追加料金がかかる場合があります。航空会社によって規定が変わります。
自転車と申告すると、免責事項を記した用紙に同意を求められます。了承してサインをしました。その後自転車をチェックする係員が現れ、袋のジッパーをいったん開けてタイヤに空気が入っていないか(破裂防止のため)、発火物がないかなどを確認してから預かってもらいました。

宮古空港~伊良部大橋
初日の行程は、宮古空港から伊良部大橋を渡り伊良部島と下地島を一周しました。地図で見ると一見一つの島のように見えますが、伊良部島と下地島の間は最大100メートルほどの水路で隔てられています。
自転車を組み立てたあと、輪行袋と空気入れ(フロアポンプ)をコインロッカーに入れて出発です。フロアポンプを持参したのは、携帯用のポンプも別にありますが、高い空気圧が入っていないとパンクしやすいため持参しました。





伊良部大橋を渡るときは大変でした。いきさつは1日目 宮古島旅行(2019年11月)①あまりの恐怖にトラウマになった伊良部大橋 をご覧ください。
橋を建設する際にヤドカリの通路をふさいでしまうのを防ぐため、ヤドカリ専用のトンネルを作ってあるとのことです。





いよいよ橋を渡り始めます。左側には歩道ではなく、茶色に色分けされたレーンが設けられていました。歩道が区切られているより走りやすいです。しかし右から恐ろしいほどの強風が吹いています。
左側の柵の方に何度もハンドルを取られました。「海に落ちたら気づいてくれる人いるかな?」「助けてくれる人いるかな?」などネガティブ思考となりながら、慎重に橋を渡っていきます。
海の上の道路を自転車で渡るなんて、どんなに気持ちいいだろうと思っていましたが、逆でした。
初日の夜は宮古島の居酒屋に行くためタクシーに乗りましたが、運転手さんからこの時期は北風が強く観光客も少ない時期だということを教えていただきました。風が強いのはやむを得ないのでしょう。
ベストシーズンは梅雨明けで台風が少ない6月とのことです。


伊良部大橋~下地島巨石(帯石)~通り池
伊良部大橋を渡り、突き当りのT字路を左に入ります。
すると強い風も追い風となり、後ろから押される形になり快調に飛ばしました。
いったんホテルに寄って荷物を預けてから、下地島に上陸しました。






通り池~17エンド~佐和田の浜
通り池を出発して17エンドに向かいます。
右側に下地島空港が見えてきます。17エンドの手前は車は通行止めになっていました。自転車は入れます。
日が当たった時は、海がものすごくきれいです。

17エンドを過ぎると観光案内が目につきましたので、自転車を停めてみました。
「魚垣(カツ)」というものが見えるとのこと。
近くにある説明版をそのまま記すと、「伊良部島の古代漁業の沿革にあるこの魚垣漁は、いつ頃、誰によって始められたか詳らかでないが、自然現象の推移などから考え合わせて推測すると、恐らく1771年の大津波以後のことであろうと想像できる。それは大津波の際、大小様々の岩塊や砂礫が打ち上げれたという事実があり、カツに石網として詰まれたことである。当時は徒歩の漁時代であるので、住民は岩に隠れた魚や石を転がして魚を捕ったものと考えられる。このような経験を積み重ねている中に、石網を考案したであろうと推察する。この漁法は海からの岸の方向へ両手の如く放射状に石を積み、魚の逃げ口を一箇所造っただけである。石垣は波に崩れないよう二重積みにし、垣の高さは、水深にあわせてある。これは祖先が実生活より、得に知識と経験を根底として日毎に築き上げ、積み重ねた生活の知恵としてカツは歴史的遺産として、又、文化遺産として極めて価値の高い物といえる」
要するに昔あった石を積んで魚を追い込んだ漁の跡みたいですね。


佐和田の浜。津波で到達した岩がごろごろしている浜です。


佐和田の浜~白鳥岬~ふなうさぎバナタ
ここからの区間は向かい風の上に登りがきつくなってきました。
しかし、登るということは景色が良くなるということです。断崖の上からきれいな海を眺められました。


ふなうさぎバナタという変わった名前にひかれ立ち止まってみました。
島の方言で「船を見送る岬」という意味だそうです。かわいい感じの名前に反して断崖絶壁の展望台でした。

ふなうさぎバナタ~サバウツガー~ホテル
サバウツガーとは写真にある石盤によると、「240年以上もの間、周辺の佐良浜地域の生活用水として人々の生活を支えてきた井戸。直径1.5メートル、深さ4.5メートルの石積の井戸とその周辺地域、そして井戸へ降りていく階段も含めて宮古島市指定史跡。池間島から見た地形がサメの口の形に似ていることから「サバウツ」と名付けられたと考えられている。」と書いてありました。
生活用水の確保というのは昔は大変だったのですね。







2日目 宮古島一周+池間島+来間島
2日目 走行データ
走行距離:126.6キロメートル
経過時間:6時間28分
獲得標高:1115メートル

ホテル~ふばかり石~砂山ビーチ
宮古島へと向かうべく伊良部大橋を渡ります。


「人頭税石」という看板があり寄ってみました。
案内板によると「地元では、ふばかり石(賦計り石)と呼んでいて、この石より身長が高くなると、人頭税が課せられるという言い伝えがあった。しかしこれは史実とは無関係のようで、人頭税に苦しめられた宮古の人々の声という見方もある。」とのこと。
宮古島の厳しい史実を目の当たりにしました。


砂山ビーチが近くなってきました。





砂山ビーチ~西平安名崎~池間島
砂山ビーチからさらに北へと向かいます。目指すは宮古島最北端の西平安名崎。





池間島~島尻のマングローブ林~東平安名崎
池間島をぐるっと一周して今度は南下して東平安名崎に向かいました。
途中、黒御影石に大きく「水」と書かれた文字にひかれて停車。
2003年に完成した圃場整備と灌漑排水の事業の記念碑ということ。


「水」の碑のとなりに石垣の門のようなものを発見。近づいてみると「東門」。城塞集落の入り口の門を復元したものということ。「水」の碑がないと気が付かなかったと思います。

さらにそのとなりに見つけたのが井戸。
案内文を読むと、この井戸は、アーヌカー(東の井戸)あるいはズーガー(地の井戸)とも呼ばれ、長い間人々の生活を支えてきたとのこと。先ほどの「水」の碑とつながった。

井戸から出発するとすぐに県道を左に折れて、海に近い道を取り島尻のマングローブ林に向かいます。



マングローブ林からさらに南進します。
登ったり下ったりしながら、ガシガシとひたすらペダルを踏んでいきます。


東平安名崎に到着。宮古島の3分の2ほどを走ってきたことになります。




東平安名崎~ムイガー~イムギャーマリンガーデン
宮古島の南にある来間島を目指します。
国道390号線が始まるところの交差点に着きました。ここからは左に曲がり海沿いに走ります。
この国道390号線は石垣島を起点として、宮古島を経由し沖縄本島の那覇市を終点とし、区間の大部分は海上にあるとのこと。3つの島にまたがった国道なんですね。


素晴らしい海の景色を左に見ながら走ります。とても気持ちのいい道でした。
しかし登ったり下ったりを繰り返していったので、体力がかなり奪われてきました。
途中のイムギャーマリンガーデンで休憩。
ここは天然の入り江になった地形を生かした海浜公園で、シュノーケリングスポットとしても人気があり、小高い丘の上には展望台があるとのこと。
トイレがあったので利用させてもらい、自動販売機でジュース休憩としました。
海の反対側には宿泊施設があり、シーズンになると賑やかになりそうです。
ちなみに「イムギャー」とは「囲まれた湧き水」という意味があり、入り江から水が湧き出ているため、その名が付いたそうです。

イムギャーマリンガーデン~来間島~前浜ビーチ~ホテル
休憩も終わり一路来間島を目指します。
途中のうえのドイツ村から来間島の橋を渡る手前の交差点までの3.6キロメートル区間は、道路に沿って広めのサイクリングロードが並走しており、走りやすかったです。
逆に来間島に渡る橋は、幅が狭く自動車と干渉しそうで走りにくかったです。







最終日 ホテル~宮古空港~羽田空港~自宅
最終日はホテルではスタッフに見送られて出発。伊良部大橋を渡り宮古空港に到着しました。
一息入れて、自転車を分解し輪行袋にパッキングしました。
ジャージを普段着に着替え、汗を拭いてから空港のチェックインカウンターに向かいました。


まとめ
今回はサイクリングという視点で書き込んでみました。
宮古島は自動車や信号が少ないため自転車は走りやすかったです。また気候は11月下旬で東京と比べるとやはり基本暖かかったです。しかし北風を浴びる区間では逆に寒くなったりしました。そのため寒暖の装備の工夫は必要と思います。
また、汗対策や紫外線対策なども考慮したほうがいいでしょう。(私はあまり気にしませんでしたが。。。)
なお、本ブログにおいては正確を期すことに全力を挙げて作成しましたが、メモを取ったりしておらず記憶をたどりながら作成しているため、もしかしたら一部思い違いをしているところもあるかもしれません。また、訪問してから時間も経過しております。訪問の際は最新の情報を入手の上お出かけください。
最後までお読みいただきありがとうございました。