HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パスを活用した北海道周遊旅行◆6日目前編◆帯広から苫小牧(十勝・日高・胆振地方)をバス・鉄道で乗り継ぐ【前半】~帯広⇒広尾⇒≪えりも≫⇒様似~(2020年8月31日)

こんにちは、おっさんトラベラーのマーカー(@IDmarker)です。

コロナ禍の影響はいまだ続いています。

そんな折に、JR北海道でHOKKAIDO LOVE!6日間周遊パスが発売され、これを活用して北海道周遊旅行をしてきました。このことについて書き込んでいきたいと思います

複数回にわたりご案内します

なお、今回の旅行にあたっては感染防止のため、密を避けること、マスクの着用及び手洗いやアルコールでの除菌を徹底しております。

ちなみに、今までの内容は下記のとおりです。

帯広から苫小牧(十勝・日高・胆振地方)をバス・鉄道で乗り繋ぐ

旅行の6日目は「帯広から苫小牧(十勝・日高・胆振地方)をバス・鉄道で乗り継ぐ」がテーマです。

このルートは本来、鉄道(国鉄線)が通る予定でした。その理想に一番近かった時期は帯広ー広尾間には国鉄広尾線、苫小牧ー様似間には国鉄日高本線が開通して、その間を繋ぐ目的で広尾ー様似間に国鉄バス日勝線(現在のJR北海道バス)が運行されました。

しかし、1987年に広尾線が廃止となりこの理想が頓挫。さらに日高本線の鵡川ー様似間が2021年に廃止されることがほぼ決定しているので、鉄道が通るどころかなくなってしまいます。

この交通事情が変わりつつある地域を巡っていきたいと思います。

今回は途中の様似駅まで、バス(十勝バス・JR北海道バス日勝線)を乗り継いで行きます。

帯広    715
        十勝バス 広尾営業所行き
広尾    937
     1000
        JR北海道バス日勝線 様似営業所行き
様似駅前 1150

様似   1245
        日高本線代行バス(9232便)静内行き
静内   1439
     1608
        日高本線代行バス(2236便)鵡川行き
鵡川   1739
     1749
        日高本線 普通列車(2236D)苫小牧行き
苫小牧  1819

十勝バス(広尾線代替)≪帯広⇒広尾≫

広尾線
広尾線(ひろおせん)は、日本国有鉄道(国鉄)が運営していた鉄道路線。
北海道帯広市の帯広駅で根室本線から分岐し、十勝平野を南下して広尾郡広尾町の広尾駅に至る路線でしたが、国鉄再建法の制定により1984年に第2次特定地方交通線に指定され廃線が決定。JR発足直前の1987年2月2日に全線廃止となりました。

この広尾線の代替バスに当たる十勝バスで広尾に向かいます。

バスの車内は満席 ≪帯広駅バスターミナル⇒北高・北斗病院前≫

旧広尾線の始発駅だった帯広駅前のバスターミナルから出発します。

まだ8月ですが11度。肌寒いです。

駅に隣接しているバスターミナルの11番乗り場から乗車します。

広尾まで平日なら11時以降、1時間に1本出ています。

広尾行きバスが到着しました。乗車します。

帯広市内で乗客をこまめに拾っていって、バスは満席です。学生さんが多い感じ。

ペイペイが使えるんですね。便利です。

ショッピングセンターの敷地までバスが入っていきます。

北高・北斗病院前バス停に停車。この後工業高校正門前(帯広工高)のバス停が続き、高校が近くにあるようですが乗降にそれほどの動きはありません。

ナンバーリングバス停が面白い ≪北高・北斗病院前⇒広尾≫

バスに乗っていても肌寒く、更には窓が曇って景色が見えずらくて何となくモヤモヤしていました。そんな折、なかなか終わらないナンバーリングバス停が始まりました

ナンバー3からスタート

工業高校正門前(帯広工高)バス停の次の次が川西3号バス停。ここでナンバーリングバス停が登場します。

その次は川西4号5号、6号7号と続き川西8号の次は川西バス停となり、川西シリーズは8号で終了ここまではナンバーリングバス停にあまり関心はありませんでした

この後、札内川を渡ると旧広尾線のルートをたどるルートになります。旧広尾線時代には有名だった愛国駅に隣接する愛国バス停を過ぎると、雄大な畑が広がってきました。

途切れたと思ったナンバーリングが復活

ここからナンバーリングバス停が復活しました大正9号バス停です。その後大正10号大正11号12号と淡々と13号14号と連番となり「あれっ?番号どこまで続くの??」と急に気になりだしました。

すると大正17号バス停の次は大正本町バス停。17号で終わりと思いきや次の大正バス停の後は、なんと大正18号バス停。ナンバーリングが復活しちゃいました。

その後は淡々と19号、20号、21号と続き、大正27号バス停まで一気に進んできました。

旧幸福駅

その後は、旧広尾線愛国駅と共に有名な旧広尾線幸福駅に隣接する幸福バス停。幸福ブームに沸いた駅の建物は今でもあるそうです。雨と寒さで曇っていて見えなかったのは残念。

旧幸福駅  出典:じゃらん
愛国駅から幸福切符セット

またまたナンバーリング復活

幸福バス停の次はまたまたナンバーリングが復活しました大正29号バス停です。28号が抜けてます。次は大正30号バス停ですが、その次は中札内31号バス停。地名が変わってもしぶとく連番が続きます

「どこまでいくのかな」と思っていると31号32号と続き中札内35号バス停の次は中札内北8丁目バス停。

川西3号から始まったナンバーリングは大正、中札内と地名は変わりましたが、なんと35号まで到達しましたちゃんちゃん。

高校生の通学事情

中札内バス停に停車。ここで学生さんを除くと乗客が入れ替わっていきます。

学生さんはどこまで行くのかと思っていたら、まだまだ先の更別農業高校前バス停で続々と降りていきました。農業高校と聞くと漫画の銀の匙を思い出します。

このバス停は帯広から82番目です。1時間10分ほどかかっています。

先日函館近郊の桔梗駅から森駅まで2時間ほどの通学時間を目にしましたが、北海道の高校生の通学時間は首都圏の通勤時間並みです。スケールが違う。

トイレ休憩があるトイレなしの長距離バス

忠類市街地に入ってきました。突き当りが旧広尾線の忠類駅跡です。

忠類バス停ではトイレ休憩がありました。ここまで帯広から1時間半かかっています。バスはトイレが付いていません。助かります。

十勝地方らしい風景が続きます。ホリエモンロケットで有名な大樹町を通りました。

2時間20分ほどかけて広尾バス停に到着。ここで下車します。

乗客をほとんど降ろして、バスは終点の広尾営業所まで向かっていきました。

広尾バス停で乗り継ぎ休憩

バス停の待合所は、以前存在した旧広尾線の終着駅広尾駅の敷地跡に建っています。

広尾町はノルウェーのオスロ市からサンタランドの認定を受けたそうです。

かつての駅前通りだったのでしょう。市街地方面に向かう道がまっすぐ延びています。

バス停そばには鉄道記念公園がありました。廃止後33年経ちますから20歳代の方は鉄道が通っていた事実は年上の方の話やこの施設で知るのみ。

雨がかなり降ってきましたので、バス待合所に避難します。

ミニ図書館になっています。

JR北海道バス日勝線 ≪広尾⇒えりも⇒様似≫

黄金道路 ≪広尾⇒日勝目黒≫

様似に向かうバスが到着します。乗客はマーカーを含めて3名のみ。

ここから黄金道路に突入します。

黄金道路
黄金道路は日高山脈が海岸までせまり交通難所となっていた区間で、黄金を敷き詰められるほど、建設に莫大な費用を投じ、1927年の着工から8年もの歳月を要して断崖を切り開く難工事の末に開通したことが名称の由来となっています。
開通したものの落石も多く、覆道が数多く設置されており、悪天候時には度々通行止となるため現在でも大規模の改良が進められている道路です。

このような覆道が、この区間では数多く見られました。

波もまずまずの高さ。

断崖絶壁の海岸線が先まで続きます。

海岸では昆布を採るお仕事をされています。

バスは新しく掘られたトンネルを通りますが、この沿道にはかつて国道だったトンネルが多くみられます。

この覆道もそのひとつ。

日勝目黒バス停に停車。

えりも砂漠 ≪日勝目黒⇒えりも岬≫

車一台くらいしか通れないような、古いトンネルが放置されていました。

庶野バス停を過ぎたころから、いままでの断崖絶壁から視界が広々としてきました。

えりも岬が近づいてきたこのあたりはかつて砂漠でしたが、そのような痕跡は全くありません

えりも砂漠
えりも岬一帯はもともと森林地帯でした。明治時代以降の入植者により開拓や牛の放牧などを目的として森林を伐採。これは北海道の開拓では一般的ですが、えりも岬一帯は「強風」地帯。この強風により地表の養分のある土が失われ、赤褐色の火山灰砂の地表になり「えりも砂漠」と呼ばれる荒廃地域となってしまいました。

砂漠になったことで、赤い砂が雨水や風によって海に流出したため、昆布をはじめとした海産物がとれなくなり漁師の人たちは一気に生活苦へ追い込まれたそうです。

このままではまずいというわけで、1953年に行政と漁師たちにより緑化事業を開始するも当初は、施策は失敗続きだったそうです。草を根付かせようとしても強風で吹き飛んじゃう状況。

試行錯誤の末、1957年に「えりも式緑化工法」という緑化工法が編み出され問題は解決。草のタネを播いた上に海岸に打ち上がる海草で覆いかぶせて風よけに。堆肥にもなるし、重さで風にも飛ばされにくく適度な湿り気もあるということで、この地域にピッタリな工法だったみたいです。

今では完全ではないですが緑が戻ってきているとのこと

えりも岬が近づいてきました。

えりも岬バス停に停車。一人の乗客が降りていきました。

天気が激変 ≪えりも岬⇒えりも駅≫

えりも岬はこの先です。

えりも岬までは天気が悪くて暗かった空が、急に明るくなってきました。

岬を回りこんだだけで、こんなに天気が変わるんですね。

海も荒々しかった風景が一変し、穏やかです。

えりも駅に着くころには、晴れ渡っていました。停留所ではなく「駅」なんですね。

えりも駅は、いまでは普通のバス停の待合所の風情ですが、建て替えられる前までは駅としての機能が設けられており、バスの切符のみならず鉄道(国鉄線)との通し切符を購入することができました。

例えばえりも駅から東京駅までや鹿児島駅までなど、全国の国鉄線の切符を買えたのです。

しかし利用者減で営業窓口は1998年8月に閉鎖され、建物は小規模に立て替えられました。

これらの名残で停留所ではなく「駅」となっているそうです。

昆布を干す風景 ≪えりも駅⇒様似駅前≫

昆布を干しています。日高昆布ですね。

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こうやって天日干しをしていくんですね。

はるか先には苫小牧があるはずですが、かなり遠くて見えません。

海沿いを離れて一旦山側を走ります。ウポイ山荘バス停に停車。

また海沿いを走ります。

様似の町が見えてきました。もうすぐ終点です。

様似駅前バス停に到着。

広尾バス停から2450円の運賃ですが、周遊パスを利用できたので無料です。

バスはほとんどの乗客を降ろして、様似営業所へ向かっていきました。

まとめ

この日の午前中はバスに乗っていただけなのに、密度が濃かったです。

何本もトンネルを掘り進めても終わらないほどの、黄金道路の断崖絶壁の迫力やえりも岬を境にした前後の天候激変を体感して北海道の雄大さを味わえたことに感動したり、ナンバーリングバス停にドキドキしたり。

それとは別に、考えさせられることもありました。鉄道が廃止になっても長距離通学を強いられる高校生の大変さや、未秩序の森林伐採で一時砂漠にまでなった襟裳岬周辺のことなど。

なお、施設等の情報は2020年8月現在ですので、今後変更がある可能性があります。現地を訪問の際は最新の情報を入手の上お出かけください。

最後までお読みいただきありがとうございました。